
筆者が「MWのグローバル化」を感じた最初のイベントは会期初日の基調講演でした。これまで演者はアメリカかカナダから選ばれるのが通例でしたが、今回はオーストラリアのメディカルライターKaren Woolley氏が抜擢されました。Woolley氏は、北米以外の国からAMWAのセミナーに出席する難しさを訴え、オンラインでMWの教育と試験を受けて修了証を取得できる「international certificate」の設立を提案しました。この制度はぜひ実現してほしいものですが、それまでに私達日本人は、受講できるだけの基本的な英語力を身につけておく必要があるかもしれません。なお、 AMWA会員はAMWAのサイトからログインして、基調講演の録音を聴いたり、スライドを見たりすることができます。 |
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「MWのグローバル化」を象徴する2つ目のイベントは、nonnative向けの英文法セミナーが年次総会で3年連続開講されたことです。3年前までAMWAはnative向けのセミナーばかりでした。また、AMWAでは各セミナー終了時に参加者のアンケート調査が実施され、参加者の少ないセミナーや評価の低いセミナーは翌年以降開講されません。したがって、3年連続開講されたということは、それだけニーズがあり、質の高い内容であることを示しています。実際、nonnativeが苦手な冠詞や前置詞の使い方や、わかりやすい文章・段落の作り方などは大変参考になりましたので、今後参加される方には受講をお勧めいたします。

ダラス市内風景(John F Kennedy Memorial Plaza,Old Red Courthouse,DART Rail)
最後に、「MWのグローバル化」とは関係ありませんが、「Publication Guidelines」というオープンセッションで、MW関連のガイドラインについて最新情報が得られたのでご報告します。Good Publication Practice(GPP)ガイドラインが改訂され、2009年12月に改訂版(GPP2)がウェブ上で公開されましたので
会場の展示ブースには、セミナーの講師らが出版した本がたくさん置かれており、自由に閲覧できるようになっています。今回、筆者が閲覧した中で皆様に有用と思われた新著は以下の2冊です。
●『How to Write, Publish, and Present in the Health Sciences』(著者:Tom Lang)
●『Targeted Regulatory Writing Techniques: Clinical Documents for Drugs and Biologics』
(編集:Linda Fossati WoodおよびMaryAnn Foote)
●『Targeted Regulatory Writing Techniques: Clinical Documents for Drugs and Biologics』
(編集:Linda Fossati WoodおよびMaryAnn Foote)
その他、第69回年次総会の詳細は総会のブログをご覧下さい (http://amwaconference.blogspot.com)。第70回年次総会は2010年11月11〜13日にウィスコンシン州ミルウォーキーで開催されます。また、AMWAの教育カリキュラムが変更されましたので、ご興味のある方はAMWAのサイト (http://www.amwa.org)をご覧下さい。 |
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