◤事例集:事例No.13
- 分類:レビュープロセス
- 検討時期:2015年12月 (更新:2021年2月)
- トピック
- ジャーナルからの不適切な引用文献追加の推奨
- 経緯・背景
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・査読コメントとともにエディターから,IFを上げるためにそのジャーナルの最近の論文の引用を追加することが推奨された。・しかし,適切に引用できる論文はなく,実際には(著者の希望により,リジェクトを恐れて)本筋には不要な文章やパラグラフを追加して引用した。
- 討議内容
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・ジャーナル側がIFを上げるための操作を行うことは倫理的に許されないのではないか。・しかし,実際にはそのようなことがあり,その多くは日本の英文誌のようである。・本当に,推奨を受け入れなかったことを理由にリジェクトされる可能性があるのか。
- 論点及びほかの選択肢
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・ジャーナルによるIFのための推奨は出版倫理上,不適切と考えられる。・適切な引用文献がない旨を添えて,反論すべきだったかもしれない。
- 参考情報
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COPE. Case discussion: Editor manipulation of impact factor(17 July, 2019)
https://publicationethics.org/news/case-discussion-editor-manipulation-impact-factor
Juyal D, et al. Impact factor: mutation, manipulation, and distortion. J Family Med Prim Care. 2019; 8: 3475-3479.