◤事例集:事例No.31
- 分類:Proof Check
- 検討時期:2021年7月 (更新:2024年12月)
- トピック
- 48時間以内のProof checkの進行方法
- 経緯・背景
- 論文のアクセプト後、出版までの工程としてGalley Proof確認作業(著者校正)があるが、多くの場合で48時間以内の返送を要請される。加えて、Productionからの問い合わせ事項(Query)が複数付記されている場合もある。そのQueryの内容によっては、著者以外に、社内Reviewer/Publication Manager/Globalの関係者/ライターへの照会が必要となり、一定の時間を要する。その結果として、48時間以内の返送が不可能となる場合や、期間延長をJournalに依頼せざるをえないなどの経験をした事がある。
- 討議内容
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・48時間以内のProof返送にこだわる必要はあるのか。・誰が(著者や著者以外の関係者)Proof確認作業に関与するべきか。・著者や関係者と連携するためにどのような点に留意しているか。
- 論点及びほかの選択肢
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・多くの場合で48時間以内の返送は困難である。Galley Proof確認は出版前に誤記や誤植、ジャーナル編集側で実施された著者が望まない変更を訂正する最後の機会である。(出版後の訂正は原則としてErratum/ corrigendumとなる)そのため、十分な時間を割いて投稿原稿との突合せ作業を実施することが望ましい。・修正点が多い場合は、修正点を確認するためのSecond Proofを依頼することも可能である。また、ジャーナル側からSecondまたはそれ以降のProof確認を求められる場合もある。・48時間以内の返送にこだわる必要はなく、数日~1週間程度の延長依頼をすることは一般的である。・オンライン掲載が一般的となった現在では、ジャーナル側が延長依頼に対して難色を示すことはほぼない。・Corresponding AuthorがProof確認依頼のメールに気が付かずに対応が遅れることがある。Author Portal上でPublicationステータスの確認が可能な場合、著者に代わり定期的にチェックすることが望ましい。・Proofは全著者に確認する必要はなく、多くの場合はスポンサーに加えて、筆頭著者もしくはCorresponding authorのみの確認で返送するケースが多い。
- 参考情報
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1) Lang TA,著(宮崎貴久子,中山健夫,監訳). トム・ラングの医学論文「執筆・出版・発表」実践ガイド
※2012年出版のため一部内容が古い部分はあるものの、Proof対応も含めて医学論文の基本的な投稿や投稿後のプロセスが紹介されており、論文投稿初心者にとって有用な参考文献となりえる。