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事例集:事例No.42
  • 分類:Plain language summary
  • 検討時期:2024年7月 (更新: 2025年5月)
  • トピック
  • 製薬企業によるレイサマリー及びPlain language summary of publicationへの取り組み
  • 経緯・背景
  • ・臨床研究に参加した患者さんに試験結果及び疾患の特徴を知ってもらうため、レイサマリー注1)(英語版及び日本語版)を作成した。Thank you letterにリンクを掲載し、医師を介して患者さんに配布した。
    ・臨床研究に参加していない患者さんを含めた多くの方に見てもらえるように、Plain language summary of publication (PLSP)注2)も作成して査読付きジャーナルに投稿、アクセプトされた。こちらも英語版及び日本語版を作成し、日本語版PLSPはsupplemental materialとして掲載された。
  • 討議内容
  • ・各社のレイサマリー及びPLSPへの取り組み状況
    ・レイサマリー及びPLSPに関する課題
  • 論点及びほかの選択肢
  • ・欧州では臨床研究のレイサマリー作成が法制化され、ガイドラインも整備されているが1)、日本では法制化されていない。そのため、レイサマリー及びPLSPの作成方針、SOPなどを各社模索している段階である。
    ・レイサマリー及び日本語のPLSPは、営業資材とどう違うのか、とコンプライアンス部門から指摘された企業もあった。一方、レイサマリーの作成経験がある企業においては、研究に参加した患者さんのみを対象とした限定的な配布である、という理由で研究資材としての社内審査を経て掲載に至っている。
    ・患者さんにレイサマリーやPLSPへのアクセスをどのように提供するかは各社課題として認識している。その中で、患者さんをはじめとした多くの人に見てもらえるようにFuture ScienceグループがSNSへの投稿や患者会への情報提供という取り組みを検討している。しかし、製薬企業がその対応を受け入れられるか、コンプライアンス部門との相談が必要である。
    ・PLSPを作成するためには、原著論文に追加する形で費用及び時間が必要となるが、その費用対効果の評価方法も課題の一つである。案としては、原著論文やPLSPの閲覧数を経時的に評価することが挙げられる。
  • 参考情報
  • 1) Good Lay Summary Practice (GLPS). European Commission Directorate-General for Health and Food Safety.
    https://health.ec.europa.eu/latest-updates/good-lay-summary-practice-guidance-2021-10-04_en

    注1)研究参加者を対象とした研究結果のまとめであり、欧州では臨床試験規則(EU CTR536/2014)により作成が義務付けられている。
    注2)研究内容を平易な言葉で簡潔に記載したPublicationの一種であり、DOI番号が付与される独立したものをPLSPという。