JMCA
特定非営利活動法人(NPO)日本メディカルライター協会
Japan Medical and Scientific Communicators Association
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医療や健康に関するコミュニケーターとは?
ごあいさつ
中山健夫  このたび特定非営利活動法人・日本メディカルライター協会(JMCA)の2代目の理事長をお引き受けすることになりました。
 初代理事長・大橋靖雄先生のご逝去から2か月、先生のご見識とご足跡、そして何よりその熱く、温かいお人柄を思い起こすたび、後に残った一人として、先生が願われたより良い医療と社会の追求に微力を尽くすことを、薄れぬ痛惜の念と共に胸に刻んでおります。
 JMCAが,健康・医療情報伝達における一般市民の啓発と,メディカルライターやヘルスコミュニケーターの育成を主な目標として設立されたのは、今からちょうど15年前の2006年5月でした。当時は、議員立法によりがん対策基本法が成立し、国民目線が政策や医療に反映される機運と、産婦人科医が業務上過失致死罪疑いで逮捕された福島県立大野病院事件により社会と医療の緊張の高まりの両方を同時に強く感じる時代でした。その頃経験した出来事はそのすべてが、関係者が共に困難に向き合い、協力して新しい道を探し、共有できる新しい価値を創っていくこと、すなわちコミュニケーションの可能性の大きさに改めて気付かされる厳しくも貴重な機会でした。
 2021年5月現在、日本も含め世界の多くの国々はCOVID-19との長い闘いを続けています。その中で新たにメディカルライティング、ヘルスコミュニケーションに期待され、そして問われている役割は何でしょうか。そしてパンデミックだけでなく、これからも起こり続けていく「新しい課題」に対し、メディカルライティング、ヘルスコミュニケーションがどう応えていくか、どうしたらもっと役立っていけるのか、想いを共にして下さる方々と、ぜひご一緒に考えていきたいと願っております。

 以上、理事長着任のご挨拶を申し述べました。
 多くの道を拓き、私たちを力づけて下さった大橋靖雄先生のご遺志を継ぎ、そして新しい形でJMCAの活動を発展させていきたいと存じます。
 どうぞよろしくお願い申し上げます。
中山 健夫
京都大学大学院医学研究科 社会健康医学系専攻健康情報学分野 教授