「ヒノモト国のとある病院にかんごちゃんという看護師さんがおりました。おや? かんごちゃんは仕事の合間に何か考えごとをしているようですね。かんごちゃんの心の中を覗いてみましょう・・・」 |
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ふう。患者さんと話していると、人気テレビ司会者み○もん○の影響力のすごさに驚くわね。お医者さんの話は聞かなくてもあの人の話はす〜っと記憶に残るみたいだから不思議よね。テレビの影響って大きいわ〜。とか言いながらあたしも昨日、ドラマの「救命病棟25時ごろ」の主演男優、江口洋介山(えぐちようすけざん)にハマってたけど。最近のドラマはリアルになったところもあるけど、やっぱり病院で働いている人間には、うそ臭くてしらけちゃうところもあるわよね。。。
患者さんや患者さんの家族に対してだけじゃなくて、自分の家族や友達に説明しようとしても、イラスト入りのパンフレットや、テレビの話なんかをうまく織り交ぜた方がわかりやすくなるのよね。。。
あらヤダ、あそこにいるのせいや君じゃない。あ、そうか今日はこの病院に来る日だった。昨日のデートすっぽかしたこと朝のメールで怒ってたな。めんどくさいなあ。最近仕事の愚痴も多いしなあ。。。隠れちゃおっと。
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・・・大体かんごちゃんは勝手すぎるよ。ドラマを録画し忘れたからデートをキャンセルするなんて・・・僕だって忙しいんだぞ!製薬会社は単に薬を作って売ってるだけじゃないんだ。
のんきそうにみえても大変なんだから。一般市民の疾患啓発や教育のお手伝いだってしているし、先生達の勉強のお手伝いだってしてるんだ。この前だって新薬の認可を求めて難しい書類を・・・(あ、きまじ先生だ!)きまじ先生、いつもお世話になっております!
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あ、ナーガイキ〜製薬のせいや君じゃないですか。お疲れ様です。僕は今、ふせっせ博士から頼まれた仕事で忙しいのでまた今度ね。失礼。
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まあ先生そういわずに。資料重そうじゃないですか。
今日はふせっせ博士にご挨拶に伺ったので、お手伝いしますよ。
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え?そう?じゃあ、ありがたく。
それにしても、ふせっせ博士はどうしてこんなに古い資料を集めているんだろう?
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—ふせっせ博士研究室— |
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よいしょっと。博士、どうして今更1970年代の予防接種の資料なんて集めているんですか?
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お。ありがとう、きまじ君。おや?君はナーガイキ〜製薬の。ちょうどいい。この資料はな、わが国に状況が似ている日本のヘルスコミュニケーション事例として研究すべき事例に関するものでな。アメリカ帰りの知り合いから教えてもらったんじゃ。
アメリカの疾病管理予防センター(CDC)のウェブサイトでも紹介されておるんじゃ。ちょっと訳してみよう。
「1974年に80%もの接種率を誇り、百日咳の発生頻度を低く抑えることに成功した日本で、『百日咳の予防接種は有害だ』と噂が広まった。1976年には接種率が10%と極端に落ち込み、その結果、1979年に極端に発生頻度が上がり13000人が百日咳にかかり、41人が死亡した。」
という事例じゃ。わしの興味は、この「噂」を広めたのは誰か、ということなんじゃな。
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